家系図作成ソフト&アプリ
デジタル社会の現在、世の中には家系図作成に役立つソフトやアプリが多数存在しています。ソフトは家系図の作成を手助けしてくれるものが主流です。アプリは家系図作成支援だけではなく、苗字の総数・分布・由来を検索するものがいつくかあります。外国にはAncestry.com(ACOM)のような家系図の作成からDNA検査を使った血縁検索までができるルーツ情報の総合情報ステーションのようなビッサイトがあり、200万人以上のユーザを抱えていますが、日本にはまだそのようなサイトは存在しません。Ancestry.comを目指しているようなサイトはありますが、まだまだ規模は小さく、市場の開拓も進んでいないのが現状です。これからの我が国の家系図作成がどうなるのか。黒船来航で外国企業に支配されることになるのか、歴史の特殊性ゆえに外国勢は参入障壁が高すぎて進出できず、日本独自の企業が大きくシェアを伸ばすのか。今後の見通しはいぜんとして不透明です。
私の家系図作成講座では、エクセルかパワーポイントで家系図を作成している人が多いですが、それなりに知識が必要です。アマゾンで検索すると家系図作成を支援してくれるソフトがいくつか紹介されています。これらのソフトは必要事項を項目に打ち込めば自然と家系図ができあがる仕組みになっていますが、実際には商品によって出来上がりや使い勝手がかなり違いますので、購入するさいには、レビューなどをよく参考にすると良いでしょう。
私の生徒さんが作成した系図を見ると、汎用性が高く、仕上がりも美しいのはエクセルよりもパワーポイントを使った系図のほうです。写真や動画を簡単に貼り付けることもできます。系図といえば、一般的にはエクセルで作る方が多いですが、実はパワーポイントのほうが系図作成には適しています。ぜひ一度、チャレンジしてみて下さい。
家系図作成のアプリをネットで検索すると以下のようなものがヒットします。無料のコンテンツですから機能に限界はあります。また、基本料金は無料ですが、機能を拡張するには課金が必要なものもあります。 ダウンロードおよび使用にさいしてはストアの説明をよく読んで、あくまでも自己責任でお願いします。当方は一切責任は負えません。
海外の家系図サイトとしては何といっても末日聖徒イエス・キリスト教会が後援しているFamilySearch.org(家族の調査)が世界最大です。アメリカ・ユタ州ソルトレイクシティのグラナイト・マウンテンに保管されている家系図情報は100か国以上に及び、記録されている人数は50億人以上だとされています。日本からも大量の記録がマイクロフィルムに収められて運ばれました。サイトの発表によれば、世界各地に12万5,000人上のボランティアがおり、その人たちが教会の記録や国勢調査記録などから出生、婚姻、 死亡の記録を抜き出し、なんと1日で100万人分の索引データを作成しているそうです。驚くべき作業量です。
FamilySearch.orgは日本語に対応しており、無料で利用できます。これまで全世界で1億5,000万人以上が自分の家系図を作るために利用してきました。興味のある方はサイトをのぞいてみると良いでしょう。
企業ではAncestry.com(ACOM)が巨大です。同社は140億件もの家系図情報を保有し、200万人以上の会員が年平均$200ほどの会費を払って利用しています。DNA鑑定を家系図調査に導入し、鑑定を依頼した人は自らのDNA情報を登録することによって、見知らぬ血縁者とつながることができるシステムになっています。日本ではまだこういうサービスは開始されていません。アメリカの状況を見ると、日本でもDNA鑑定が普及すれば、これが新しい家系図作成方法のスタンダードになるのではないでしょうか。
ちなみに我が国ではNHKのドキュメンタリー番組「ファミリーヒストリー」が高視聴率をあげていますが、この番組はそもそもイギリスのBBCが2004年から放映している「Who Do You Think You Are?」の企画をまねたものです。「Who Do You Think You Are?」はイギリスの大人気番組で、BBCの年間最高視聴率を記録したこともあります。その影響は世界中に広がり、現在では、カナダ・オーストラリア・アメリカ・フランス・ドイツ・ロシア・オランダなど10数か国で同じようなルーツ番組が放送されています。いまはまさに世界的なルーツブームの真っただ中にあるのです。
あなたと同じようにご自分のご先祖に関心を持っている人々が、世界中には無数にいるのです。