家系図作成に役立つ名簿のリスト 外地・移民編
外地・日系移民の名簿とデータベースを紹介します。
昭和20(1945)年の終戦時の外地は次の通りです。
台湾 明治28(1895)年に領土となる。
樺太 明治38(1905)年に領土となる。後には内地へ編入。
関東州(大連・旅順) 明治38(1905)年に租借地となる。
朝鮮 明治43(1910)年に領土となる。
南洋群島 大正8(1919)年から委任統治領となる。
正確には樺太は内地、満州は独立国、北支(北支那)は占領地、中華民国(汪兆銘政権)は親日政権となりますが、ここでは外地と一緒に紹介します。
なお、外地の紳士録は複数の地域をまとめて一冊に収録したものが目立ちます。他の地域で紹介されているものも念のため確認してください。
日系移民に関しては、世界最大の人名データーベースであるファミリーサーチの「日本海外渡航者名簿 1893-1941(日本外務省外交史料館の海外渡航者目録)」で検索すると良いでしょう。
日本語で検索されるときにはトップ画面→検索→日本語の系図の収集画像と索引された情報→タイトル→日本海外渡航者名簿,1893-1941、と進みます。
また、ローマ字で検索されるときにはトップ画面→検索→在外日本人の記録、と進みます。
このほか国立国会図書館憲政資料室日系移民関係資料もご覧ください。とくに下記の邦字新聞のサイトは大変参考になります。
邦字新聞デジタル・コレクション(スタンフォード大学フーヴァー研究所)
日本語とローマ字で新聞記事を横断検索することができます。
海外邦字新聞データベース(国際日本文化研究センター)
《樺太》
北海道と樺太の名士を掲載しています。PDF5枚目からが樺太名士の目次です。
記載事項は氏名・住所・職業・経歴・写真(一部)です。
官庁の職員録、会社の役員録、人名録が収録されています。
記載事項は氏名・住所・職業・電話番号です。
台湾・樺太・朝鮮・南洋・関東州・満州・支那・海外の名士が掲載されています。
記載事項は氏名・住所・ 職業・略歴・宗教・趣味・家族です。
《満州》
大連、旅順、奉天、新京などの商工業者約10.000名の名簿です。
記載事項は氏名・会社名・所在地・電話番号です。
満州の名士1.000名以上を収録しています。
記載事項は氏名・住所・職業・家族・略歴・電話番号です。
満州の名士5805名を収録しています。
記載事項は氏名・住所・職業です。
《関東州(大連・旅順)》
大連の商工業者を掲載しています。昭和11(1936)年版、昭和13(1938)年版、昭和14(1939)年版、昭和15(1940)年版、昭和17(1942)年版もあります。
記載事項は氏名・会社名(商号)・営業所・営業種目です。
満州と関東州(大連・旅順)の商工業者の名簿です。
記載事項は氏名・住所・会社名・営業種目・電話番号などです。
372コマ(ページではありません。国立国会図書館デジタルコレクションのコマ番号です)以降に関東州の名士が収録されています。
記載事項は氏名・住所・職業・略歴・宗教(一部)・趣味(一部)・家族(一部)です。
《北支・中華民国》
北平・天津・塘沽・唐山・濼県・昌黎・秦皇島・山海関の名士460名を掲載しています。
記載事項は氏名・写真(一部)・本籍地・在留地・生年月日・兵役・勤務先(職業)・渡支年月・趣味・嗜好・略歴です。
北支の商工業者が掲載されています。
記載事項は会社名・業種・営業所・氏名・出身地(一部)・設立年などです。
満州・関東州・中華民国(汪兆銘政権)の官吏・会社役員・各種団体の代表者が掲載されています。
記載事項は氏名・生年・住所・役職・卒業学校(一部)などです。
《朝鮮》
朝鮮の商工業者が掲載されています。
記載事項は会社名・業種・営業所・氏名・出身地(一部)・設立年などです。
満蒙・朝鮮・台湾・南洋・樺太の官吏、会社役員、名士を掲載しています。
記載事項は氏名・出身・生年・出身校(一部)・略歴・住所・電話番号です。
記載事項は氏名・出身地・生年・卒業学校(一部)・職業・住所・電話番号(一部)です。
《台湾》
台湾・朝鮮・満州の商工業者が掲載されています。
記載事項は氏名・住所・職業・調査年月(昭和年・月)・正味身代・信用程度です。正味身代・信用程度はアルファベットで表記されています。符号の見方は下記の符号表をご覧ください。
台湾の商工業者を業種別に掲載しています。謄写版で200部のみ印刷されたものです。
記載事項は氏名・会社名(商号)・住所・不明(売上と推測)です。
台湾の名士を掲載しています。台湾人も多数掲載されています。
記載事項は氏名・住所・職業・略歴・写真(一部)・家族・趣味(一部)です。
台湾・中央研究院近代史研究所のホームページにある人名横断検索です。戦前の上海・中国・満州・台湾にいた日本人を紳士録、名鑑から検索することができます。検索窓に探したい人物の氏名を記入し「全文捜尋」のボタンを押すと、結果が表示されます。
台湾の中央研究院台湾史研究所がまとめた台湾総督府職員録のデータベースです。明治29(1898)年から昭和19(1944)年までの職員録から人名・官職名などを横断で検索し、該当ページをネット上で閲覧することができる大変に便利なものです。向かって左上にある快速查詢の查詢內容に調べたいご先祖の氏名を入力し、查詢を押すと検索が開始されます。
また、このほかに台湾にいた日本人の記録を調べたいときは国史館台湾文献館→館藏檔案文物→檔案查詢系統→検索查詢と進み、氏名を入力して下さい。ヒット後に影象(デジタル画像)を見るためには登録が必要となります。
《南洋州》
バダビヤ(インドネシアのジャカルタ)・セレベス(インドネシア)・スマトラ(インドネシア)・ポンテアナ(ボルネオ)・英領緬甸(ミャンマー)・バンコク(タイ)・香港・フィリピンの名士を収録しています。
記載事項は氏名・会社名(商号)・業種です。
フィリピンと南洋諸島の名士を掲載しています。
記載事項は氏名・住所・生年月日・略歴です。
南洋州の商工業者と名士を掲載しています。
記載事項は氏名・住所・職業です。
《移民・ハワイ》
ハワイの名士の伝記が掲載されています。420コマ以降に載っています。
記載事項は氏名・住所・職業・経歴です。
ハワイの商工業者が掲載されています。
記載事項は氏名・住所・職業・出身地です。
記載事項は氏名・住所・職業・出身地です。
《移民・北米》
アメリカ合衆国本土とカナダの名士約6000名を掲載しています。
記載事項は氏名・住所・生年・略歴・職業・出身地・家族です。
全世界の日系移民を調べる時、まずは世界最大の人名データーベースであるファミリーサーチの「日本海外渡航者名簿 1893-1941(日本外務省外交史料館の海外渡航者目録)」で検索されることをお勧めします。日本語で検索されるときにはトップ画面→検索→日本語の系図の収集画像と索引された情報→タイトル→日本海外渡航者名簿,1893-1941、と進みます。また、ローマ字で検索されるときにはトップ画面→検索→在外日本人の記録、と進みます。このほか国立国会図書館憲政資料室日系移民関係資料も大変参考になります。
《移民・カナダ》
イギリス領カナダに在住する日本人の名簿です。
記載事項は氏名・住所・出身地です。
《移民・ブラジル》
『ブラジル行金鉱移民名簿』 大正2(1913)年 東洋移民合資会社
『伯剌西爾行移民名簿』 大正5~7(1916~18)年 伯剌西爾移民組合 これはオンラインでは閲覧できません。図書館送信参加館内での公開となっています。
『伯剌西爾行移民名簿』 第1~306回 大正6(1917)年~昭和16(1941)年
海外興業株式会社の旧蔵本で、記載事項は旅券番号・渡航許可を出した官庁・家長との関係・氏名・本籍地・生年月日・年齢などです。
氏名索引としては『伯剌西爾行移民名簿 〔索引〕〔第1冊〕〔ア-ソ〕』 伯剌西爾移民組合ほか 、『伯剌西爾行移民名簿 〔索引〕〔第2冊〕〔タ-ワ〕 伯剌西爾移民組合ほか、がありますが、ブラジル日本移民史料館の「足跡プロジェクト 移民船の乗船者名簿」 からも渡航年、渡航船名を推測することができます。
《移民・アルゼンチン》
アルゼンチンのブエノスアイレスに本部を置く在亜日本人会の名簿です。大正14(1925)年版もあります。
記載事項は氏名と住所です。
《移民・ペルー》
ペルー日系人協会とJICA横浜海外移住資料館の共同プロジェクトで作製されたこのデータベースでは、ペルー移民のうち、1899年から1923年にかけて契約移民として渡航した18,727人全員と、1923年から1941年にかけて自由移民として渡航した約11,650人の一部、2,348人分のデータが収録されています。
ペルー日本人移住史料館所蔵資料 国立国会図書館憲政資料室
オンラインでは閲覧できませんが日本帝国海外旅券、ペルー移民渡航者名簿、日本人在留調査、ペルー日系人関係雑誌・新聞、ほかが所蔵されています。目録はこちらをご覧ください。
このほかにも先祖調査に役立つ紳士録などの名簿類は大量にあります。詳しくはデジタルアーカイブを利用した先祖調査をご覧ください。