日本人の家族歴史探求にDNA検査を普及させる試み

 アメリカはいま空前のルーツブームの中にあります。

 この流行の始まりは1976年にアレックス・ヘイリーが自身の先祖をたどった歴史小説『ルーツ』を発表したことに端を発するでしょう。以降、人々は自分のルーツをたどることに興味を覚え、先祖の故郷を訪ねるルーツツーリズムも盛んになりました。

 しかし、決定的に人気を得たのは1999年にファミリーサーチがインターネット上で一般公開されたことです。これは人類にとっても画期的な出来事でした。自宅で椅子に座ってくつろぎながら、パソコンを立ち上げただけで100か国以上の50億人以上の人物情報にアクセスできるようになったのです。それまでには考えられないようなことが一夜にして現実となったのです。戸籍制度の無い欧米では家族歴史の探求は難しい作業と思われていましたが、ファミリーサーチはその敷居を一挙に低くしてくれたのです。

 さらに次のブレイクスルーはAncestry.com LLCMyHeritageのビジネス的な成功です。これらの企業は文字情報とDNA検査の結果を融合することによって、それまで誰も体験することのなかった家系図世界を我々に見せてくれました。

 家族歴史の探求は長い間、文献や文書を調べる文字情報の世界で地道に行われてきましたが、文字情報には常に限界があり、多くの誤りもありました。人々はそれに気づいてはいましたが、その壁を打ち砕くことは非常に困難でした。それをいともたやすく可能にしたのがDNA検査でした。

 母親由来のミトコンドリアDNA(mtDNA)と父親由来のY染色体(Y-DNA)は私たちの祖先がアフリカからどのようなルートをたどって現在の地にたどり着いたかを教えてくれました。そして、常染色体 DNA (atDNA)は遠く10世代前のからの生物学的な祖先、親戚たちをまるで網ですくうかのように我々に教えてくれたのです。多くの人はこの遺伝子検査キットに魅了され、自分のルーツを見つける新しい方法に興奮しました。


 アメリカで起こった熱狂は家系図会社を急成長させました。Ancestry.com LLCは1800万個のDNAキットを販売し、そこで得られた顧客のDNA情報と100億件以上のデジタル化された記録を結びつけ、300万人以上の有料顧客を抱える世界最大の家系図企業に躍進したのです。

 Ancestry.com LLCのサービスを利用すると人々は簡単に自分の遠い見知らぬ親戚とつながることができ、その親戚と自分の関係を文字情報で確認することができ、両者の情報を共有することによって家系図をどんどん大きく広げることが可能となりました。

 Ancestry.com LLCの成功はDNA検査による親族検索だけではなく、それに文字情報を加えることによって顧客満足度を高め、一度だけのキット購入ではなく、常に文字情報と新規顧客のDNA情報を追加することにより300万人の会員から常にサブスクリプション収入を得られるビジネスモデルを構築した点にあります。同社の売上は1000億円を超えますが、その土台は文字情報とDNA情報の結合にこそあるのです。もしもこれがDNA情報だけの親族検索サービスだったとしたら、これだけの顧客を獲得することはできなかったでしょうし、社会現象となるようなブームを巻き起こすこともなかったでしょう。

 ちなみにアメリカにおける家系図業界は2021年に約35億ドルの収益を上げました。2030年までには年間で80億ドル以上の市場に成長するだろうと予想されています。

 またDNA検査の普及により先祖を調べる愛好者は増加の一途をたどり、現在ではアメリカの総人口の約30分の1、約700万人以上いるといわれています。日本での愛好者はまだまだごくわずかですが、アメリカと同様、DNA検査が導入され先祖を探ることがもっと簡単にやさしくなれば、将来的にはアメリカと同じく全人口の30分の1、約400万人が興味を持ち、DNA検査のキットを使用する可能性があります。


 いま、日本でもDNA検査を用いた家族歴史探求が求められています。家系図の世界にDNA検査が導入されることにより、それまで壁にぶつかり停滞していたすべての探求が再びいきいきと動き始めるでしょう。また、フィリピンやインドネシア(オランダ系)などの日系人の多くは父親を特定する記録を戦後に処分した歴史があります。そのため文字情報で父親を捜すことはできなくなっています。しかし、DNAを用いた生物学的な調査であれば、父親の親族とつながれるチャンスが生まれるのです。渡航一世の記録を紛失したアメリカ大陸の日系人にとってもDNA検査は最短で日本の親族と出会える強力なツールとなるはずです。

 以下の関係者の方からの連絡をお待ちしています。


GeneLife など、すでに日本でDTC遺伝子検査サービスを現在行っている企業の方へ。拡張性の低いDNA情報だけの親族検索サービスではなく、Ancestry.com LLCのような文字情報とDNA情報をリンクさせて顧客満足度を高め、収益性を高めた親族検索サービスの構築を検討してみませんか。親族検索サービスは海外の事例で明らかになっている通り、単にDNAを共有する顧客を結びつけるだけではなく、両者の系図上の関係性を文字情報で明らかにしてこそ真に高い顧客満足度を得られるものです。従来の親族検索サービスに外部サービスであっても良いのでファミリーサーチのような文字情報を用いた家族歴史探求のデータをリンクさせ、家族歴史探求への道を示すことは極めて重要です。それによりDNA検査で発見された親族同士の関係は一層親密となり、日本人の間でブレイクスルーを起こしえる画期的なデータベースを構築できるでしょう。それを実現させるアイデアを提供します。

・アメリカのDNAビジネスの市場規模は2030年には30億ドルに達すると試算されています。家系図市場はこれを上回り、80億ドル以上に成長するだろうともいわれています。ちょうどいまこれらのビジネスはコンピューターの黎明期に近い時期にあります。これから急成長が期待できる分野です。この分野に新規で参入したいという企業、投資家の方はご連絡ください。日本型のAncestry.com LLCのビジネスモデルを構築する方法を提案いたします。

・Ancestry.com LLCやMyHeritageの関係者の方へ。日本人向けに設計されたDNA親族検索サービスを提案する用意があります。漢字圏の文字情報と最新のDNA情報をリンクさせた新しいプラットフォームを用いて日本で欧米と同様のビジネスを展開する予定はありませんか。もしもそのような計画がある場合はご連絡ください。

・DNA検査に関わっている方、または大学等でゲノム検査について学ばれた方へ。海外のDNA検査による親族検索のプラットフォームを日本の風土に適応させた形に変化させた、まったく新しいDNA検査による親族検索のプラットフォームを考えてみませんか。DNA検査を利用した家系図探求の時代が遠からず日本にも到来します。そのとき、そのような知識が関係する企業に求められるはずです。

 こちらからお問い合わせください。 


日本の先祖探求DNA検査サービス 

GeneLife 祖先 遺伝子検査キット Haplo3.0

GeneLife  GeneLife Haplo CONNECT

海外の先祖探求DNA検査サービス

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